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鎌田 裕; 及川 聡洋; Lao, L. L.*; 滝塚 知典; 波多江 仰紀; 諫山 明彦; Manickam, J.*; 福田 武司; 土屋 勝彦
Plasma Physics and Controlled Fusion, 42(5), p.A247 - A253, 2000/05
被引用回数:123 パーセンタイル:94.81(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの高三角度Hモードでは、通常のHモードに見られるGiant ELMが消滅し、Grassy ELMが出現する。このようなELMの変化は、三角度が高いほど、安全係数が高いほど、また、ポロイダル値が高いほど発生しやすい。Grassy ELMのあるHモードの周辺温度は、Giant ELMのあるHモード以上となり得、また、不純物の蓄積も発生しない。周辺プラズマの安定性解析の結果、Grassy ELMのあるHモードでは、バルーニング不安定性に対する第2安定化領域へ近接していることがわかった。
鎌田 裕; 芳野 隆治; 閨谷 譲; 佐藤 正泰; 徳田 伸二; 安積 正史; 竹治 智; 牛草 健吉; 福田 武司; 森 雅博; et al.
Plasma Physics and Controlled Nuclear Fusion, 38(8), p.1387 - 1391, 1996/08
被引用回数:45 パーセンタイル:78.85(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uで発生するELMの発生条件を述べる。閉じ込め性能を決定しているELMは、Giant ELMであり、系統的な解析の結果、高nバルーニングモードでトリガーされていると言える。その発生は、プラズマ周辺での局所的な圧力勾配の限界値到達によりもたらされる。この限界値改善には、電流分布制御及びプラズマ断面形状制御が有効である。特に、JT-60Uにおける高三角度運転では、ELMの発生する圧力限界を約1.5~2倍高めることに成功した。
鎌田 裕; 佐藤 正泰; 菊池 満; 森 雅博
JAERI-Research 94-011, 17 Pages, 1994/08
JT-60Uにおいて、閉じ込め性能を制限しているELMは、加熱パワーがHモード遷移に必要なしきい値より充分大きい場合に発生する。ELMの無いHモードが得られるのは、線平均電子密度が、あるしきい値線平均電子密度のしきい値n以下の場合のみであり、それ以上の線平均電子密度ではELMが出現する。この密度しきい値nは、バルーニングモードの指標パラメータである(Bt/Rq)liとともに上昇する。(nTi(95%)/(√Ti(95%)/Bp(a))で評価した周辺圧力勾配は、上記のバルーニング指標パラメータと良い比例関係にある。この依存性から、JT-60UのELMは、バルーニングモードに起因していると理解される。プラズマ中の圧力分布及びブートストラップ電流を含めた電流分布の時間発展解析の結果、プラズマ周辺部での急峻な圧力勾配は、高n理想バルーニングモードの安定限界に近接していることがわかった。
矢木 雅敏; 伊藤 公孝; 伊藤 早苗*; 福山 淳*; 安積 正史
Phys. Fluids B, 5(10), p.3702 - 3711, 1993/10
被引用回数:33 パーセンタイル:68.5(Physics, Fluids & Plasmas)電子粘性による電流拡散効果により引き起こされる新しい不安定性-電流拡散バルーニングモードを見出した。このモードは、電子の熱伝導係数及びイオンの粘性により安定化される。これらの効果のバランスにより定常乱流状態が維持され、それにともなって異常輸送が引き起こされると考えられる。バルーニング変換を用いて固有モード方程式を導き、マージナル安定条件の考え方に基づいて異常輸送係数を評価した。異常輸送係数は、パラメータ/及び/で書かれることがわかった。ここではイオンの粘性係数、は電子の熱伝導係数、は電流拡散係数である。モードが静電的振舞いをする時、/からはスキンスケールが現われ、/はオーダ1となる。この新しい異常輸送係数が大河により導出されたモデルのパラメータ依存性によく似た依存性を持つこと及び大河モデルで説明できないLモードの電流依存性をも説明できることが見出された。
矢木 雅敏; 伊藤 公孝; 伊藤 早苗*; 福山 淳*; 安積 正史
NIFS-216, 50 Pages, 1993/04
電子粘性による電流拡散効果により引き起こされる新しい不安定性-電流拡散バルーニングモードを見出した。このモードは、電子の熱伝導係数及びイオンの粘性により安定化される。これらの効果のバランスにより定常乱流状態が維持され、それにともなって異常輸送が引き起こされると考えられる。バルーニング変換を用いて固有モード方程式を導き、マージナル安定条件の考え方に基づいて異常輸送係数を評価した。異常輸送係数は、パラメータ/及び/で書かれることがわかった。ここではイオンの粘性係数、は電子の熱伝導係数、は電流拡散係数である。モードが静電的振舞いをする時、/からはスキンスケールが現われ、/はオーダ1となる。この新しい異常輸送係数が大河により導出されたモデルのパラメータ依存性によく似た依存性を持つこと及び大河モデルで説明できないLモードの電流依存性をも説明できることが見出された。
栗田 源一; 安積 正史; 竹田 辰興
JAERI-M 93-004, 50 Pages, 1993/02
トロイダル非圧縮摂動に対する新簡約抵抗性MHD方程式に基づいた3次元トロイダルMHDコード「AEOLUS-IT」が開発された。この方程式は、トカマク・オーダーリングを用いないため、理想m=1モードの効果を含めて、低q,低アスペクト比トカマクにおけるMHD現象の解析をプラズマの有限抵抗の効果を含めて幅広く行うことができる。数値計算法としては、変数を平衡量と摂動量に分け、後者に線形な項を全て陰解法で解く方法を採った。本コードの解析例として、まず理想m=1モードの線形計算を行った。次に抵抗性バルーニング・モードの線形・非線形計算を行い、従来の簡約方程式を使ったMHDコードによる結果と同じ結果を得た。また数値平衡解に対するテアリング・モードの線形・非線形計算を行い、同様のパラメータをもった解析的な平衡解に対する結果と比較して、ほぼ同じ結果が得られることを確認した。
津田 孝; 伊藤 公孝; 徳田 伸二; 伊藤 早苗*
JAERI-M 9456, 14 Pages, 1981/04
高モード数の静電的なバルーニング・モードを近似を用いずに数値的に解いた。イオンおよび電子の波に対する応答は正確に取り入れた。トロイダル効果によって顕現するいくつかの不安定性が見つかり、それらのアスペクト比、磁気シェア波長等に対する依存性を調べた。この不安定性の成長率はドリフト周波数程度で大きく、固有周波数の実部は成長率より小さくパラメーターによりその符号を変える。スラブ模型での解析では安定であった通常のドリフト波は、トロイダル効果を考慮してもほとんどのパラメーター領域で安定にとどまることが明らかになった。トカマク装置における散乱測定で観測されているプラズマ密度の揺動はこの静電的パルーニング・モードによって定性的に説明が可能である。